現役ドラフトって、この間ニュースでやってたけど どんな制度なの?
『現役ドラフト』はじめて聞いて、全く想像がつかない人も多いかと思います。
ここでは、そんなあなたの疑問を解決します。
この記事で分かること
- 現役ドラフト制度のルール
- 実施時期
- 問題点
- 海外では
まず結論から言ってしまうと・・・
結論
- 必ず各球団誰かが出て誰かが入ります
- 保留者名簿が出された後(12月以降)に実施されます
- 除外選手の取り決めと移籍した選手の取扱いに問題があります
- MLBではルール・ファイブ・ドラフトを実施しています
では、この様な結論になった中身を詳しく見ていきましょう。
現役ドラフト制度のルール
「現役ドラフト」とは、NPBが導入を検討している現役選手を対象にした移籍制度で
「ブレイクスルードラフト」とも称されます。
MLBで現在行われている「ルール・ファイブ・ドラフト」を参考に移籍活性化を促進し、
出場機会に恵まれない中堅選手を対象に実施されることを想定しています。
現状の草案としては、以下の通りとなっています。
年俸1億円未満年俸5千万円以下の支配下登録選手が対象の予定(育成選手・外国人選手は対象外)- 各球団2〜3人を対象として登録
- 全選手が出揃った段階で12球団が獲得を希望する選手を一斉に指名
- 入札が一番多かった選手が所属する球団が他球団から獲得できる指名権を得る
- 選手を取られた球団が次の指名権を得る(次に選手を取られた球団が指名権を得る・・・と続いていき12球団を一巡する)
- すでに指名の終わった球団の選手が指名された場合はリスタートして最初から同様に行われる
- 人気のない選手を登録すると指名順位は下がっていき、他球団の魅力的な選手を獲得するのが難しくなる
- 各登録選手名簿は非公開
- 選手側が登録を希望できるかは未定
- 2年目、FA選手を登録できるかは未定
- 複数年契約者が登録できるかは未定
- 年齢の上限、在籍年数の縛りについては未定
- 移籍後の選手の取り扱い制限については未定
- 選手側の移籍の拒否権については未定
- 登録選手の前年の1軍登録の有無、登録日数上限等は未定
まだまだ未確定部分が多い制度です。
今後、7月下旬の選手会の臨時大会で話し合われ、最終案は11月の実行委員会で決定する予定です。
実施時期
実施時期については、保留者名簿が提出された後の12月2日以降に開催予定です。
これはなぜなのでしょうか。
保留者名簿に載せるということは、来季以降も戦力として考えているという証。
他球団に戦力を取られたくないがために自由契約を予定している選手を対象選手に登録することを防ぐ狙いがあるのです。
問題点
主な問題点は、草案の未定部分にあります。
- 選手側が登録を希望できるかは未定
- 2年目、FA選手を登録できるかは未定
- 複数年契約者が登録できるかは未定
- 年齢の上限、在籍年数の縛りについては未定
- 移籍後の選手の取り扱い制限については未定
- 選手側の移籍の拒否権については未定
- 登録選手の前年の1軍登録の有無、登録日数上限等は未定
以上の通り、【どのような選手を対象とするのか】、【移籍した選手の取り扱いをどうするのか】が大きな問題です。
出場機会に恵まれない中堅選手のための制度ということを考えると、あまり若い選手が対象に入っても問題があります。
また、ベテラン選手が対象に入っても本来の目的を達成できません。
移籍した後も移籍先で出場機会に恵まれなければ移籍した意味がありません。
既存の選手との出場機会のバランスも考えると設定が難しい問題です。
これは、徐々に実情にあった運用に微調整していくしかありません。数年ごとに制度が見直され運用されることになるでしょう。
海外では
MLBでは『ルール・ファイブ・ドラフト』というものがあります。
NPBの現役ドラフトは、この『ルール・ファイブ・ドラフト』を参考にしています。
詳しいルールが知りたい方は以下のボタンのリンク先をご覧ください。
MLBでは、この『ルール・ファイブ・ドラフト』で移籍して、移籍先で大活躍した選手は珍しくありません。
NPBでも移籍後に大活躍する選手が出てくることを期待しましょう。
まとめ
では、結論を振り返ってみましょう。
結論
- 必ず各球団誰かが出て誰かが入ります
- 保留者名簿が出された後(12月以降)に実施されます
- 除外選手の取り決めと移籍した選手の取扱いに問題があります
- MLBではルール・ファイブ・ドラフトを実施しています
毎年12月以降に行われる全12球団の選手、最低一人ずつが入れ替わる制度となります。
まだ問題点も多くあり、今後11月頃に制度は決定される予定です。
『飼い殺し』は選手にとっても球団にとってもファンにとっても良いものではありません。
実力のある選手が、本来の力を発揮できずに選手生命が終わってしまうのは悲しいことです。
NPBでもこの現役ドラフトがキッカケとなり、実力ある選手が実力通りの成績を残していけるシステムができることを期待しましょう。